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世界で一番小さな独立国・ヴァチカン市国

◆カトリックの総本山サン・ピエトロ寺院◆
世界で一番小さな独立国の中の世界で一番大きな教会。サン・ピエトロ寺院に来て見ると大きさの感覚がなくなるほど巨大である。2000年の年、カトリックの総本山であるこのサン・ピエトロ寺院には世界中から多くのカトリック信者の人たちが押し寄せた。25年に一度だけ開かれる「聖なる扉」もこの年ローマ法王により開けられその扉を何人の人が通ったのだろうか。
サン・ピエトロ寺院はサン・ペテロ、つまり聖ペテロが「逆さ十字の刑」で亡くなった後のお墓の上に小さな教会が建てられ、1506年にブラマンテにより着工され、サンガッロ、ラファエロ、ミケンランジェロらが再建に取り組み完成されたのは1626年のことであった。

▲広場から見たサン・ピエトロ寺院
「逆さ十字の刑」と言っても、ピンと来ないかもしれないが、イエスキリストは十字架の刑にかかって殉教しているがその逆と言うとあまりにも単純かもしれない。そもそも「十字架の刑」と言うのは当時一番むごたらしい処刑方法であった。罪悪人、主人にたてをついた奴隷などが受けた刑であるが・・・十字架に両手を広げ、クイで手の甲を打ち付けられ、足の甲を重ねあって1本のクイで打ち付ける。自分の体をその3本のクイで支え死ぬまで放置されると言う、最も苦しみながら死んでいくと言う残酷な刑なのだ。
聖ペトロはイエスキリストと同じ刑で死ぬのは申し訳ない、と思い自らこの逆さ十字の刑にかかったと言う。
*「手の甲をクイで打ちつけられ・・・」と表現したが、最近科学的に手の甲にクイを打ち付けては体を支えることは不可能であり、実際には手首であったことが判明したそうである。
寺院右側の「聖なる扉」をじっくりと見る方は多いだろうが、左側にある扉を良く見てみよう。サン・ピエトロが逆さ十字の刑にあった姿が描かれている。

▲寺院の左側の扉

▲逆さ十字の刑にかけられたサン・ピエトロ

◆ミケランジェロの傑作・ピエタの像◆

▲ミケランジェロ作「ピエタの像」
サン・ピエトロ寺院の中でも是非ご自身の目で頂きたいのがミケランジェロ作「ピエタの像」である。寺院入り口から右手に行くといつもたくさんの人が集まっているのですぐにわかる。ミケランジェロは3体のピエタを作ったと言われているがそのうちの一つがこのサン・ピエトロ寺院にある。このピエタとは憐憫や敬虔の意味を持つラテン語から発生したイタリア語で、キリストとその死を嘆く聖母マリアの姿を指す。
ミケランジェロが21歳の時に、フランスのローマ大使だったジャン・ド・ヴィリエ・ド・グロレが依頼して作ったものであるが、1498年から2年の歳月を費やして完成している作品。
この像はイタリアのカッラーラ産の大理石の一塊からできており、聖母マリアの肩からかかる皮帯には「フィレンツェ人」と言うサインだけが残っている。つまり「ミケランジェロ」と言うサインは入っていない。
このような作品を作れるのは「ミケランジェロ自身しかいない」と言う自信だったのだろうか。

◆中世の歴史を残すスイスの衛兵◆
サン・ピエトロ寺院ではスイス衛兵達が警護にあたっている。それも中世の時代の制服そのままの姿。メディチ家の色である赤、青、黄色の制服はミケランジェロがデザインしたかもしれないと言われているが、真実は不明である。但しこの制服は16世紀以来この同じ制服を着用していると言うから凄い。さすが、歴史を重んじるヨーロッパならでは。なぜスイスの衛兵がヴァチカン市国を警護しているかは中世の歴史にさかのぼらなければいけない。
私の以前のスイスの記事 にも書いているが、中世の時代のスイスは現金収入を得るために出稼ぎ兵としてあちこちの国へ出て行った。その時代、このヴァチカン市国でもスイス兵達が活躍したのである。勇敢であることで知られていたスイス兵は、ドイツ軍からメディチ家出身のクレメンス7世を救うために勇敢に戦い自ら犠牲になったと言う。その勇敢さを称え、今でも本当のスイスの衛兵がヴァチカン市国を警護している。

▲中世の制服で警護にあたるスイス兵

◆サン・ピエトロ広場不思議な作り◆

寺院の前に広がる広大な広場はベルニーニのデザインで1667年に完成された。半円形の回廊にはドーリア式円柱が284本並び、140人の聖人像で飾られている。中央には巨大なオベリスクが建っており、この広場で聖ペトロが逆さ十字の刑にあったと言われている。

▲広場に二つある白い円

▲広場の柱
広場の2箇所に白い円が描かれているが、これには意味がある。普通に柱を見てみると上の写真のように後ろにある柱が見えるが、この円の上に立って柱を見てみるとなんと柱が一直線になり柱が綺麗に重なって後ろの柱は全く見えなくなる。

▲綺麗に重なって見える柱


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文・写真:吉田 新子   ご感想などおよせください。 ShinkoY@aol.com

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