◆逆走するイタリア人ドライバー◆


イタリア人気はとどまることを知らず。
おおらかなイタリア人気質。
「歌って、食べて、恋をして」(カンターレ、マンジャーレ、アモレー)
そう表現されるイタリア人。
今がよければ明日はどうにかなるさ、と言わんばかりのおおらかさなのです。

そんなイタリアは、私の大好きな場所のひとつですが・・・・・
お仕事の面ではちょっと困る時もあります。

イタリア周遊などのツアーでは同じドライバーさんが最初から最後まで一緒にお仕事をすることも多いのですが、おおらかなイタリア人だから知らない道があっても全く調べて来ないこともよくあることなのです。
そんな場合も「何故調べてこないの??」
と言う質問は意味がありません。
間違いなく、必ずかえってくる答えは
「ノン・プロブレ〜ム」 (問題ないさ)
と言う答えだからです。

ある時若いドライバーさんとの仕事でした。
イタリア北部のドライバーさんでイタリアを周遊するお仕事はあまり経験のないドライバーさんでした。と言っても、それはツアー途中で私も気付くことになるのですが・・・・

北の方の移動ではなんとかすんなりと運転していた彼ですが、
南に向かうにつれて簡単な場所にあるホテルへ行くにも何度も道を間違ってしまうのです。
その度に私が、
「違う違う、こっちに行って」
と何度も教えなければなりませんでした。
でも、なんとかツアーの日程をこなしていました。

フィレンツェから「ピサの斜塔」で有名なピサへバスで出かけるときのことです。
高速道路に乗れば後は標識に従って行けばそんなに難しい道ではありません。
さすがの私も油断してしまいました。
大抵バスの中では私はマイクを持ち、お客様に色んなお話をすることが多いのですが・・・
高速道路に乗った時、ちょうど後方の座席のお客様から お声がかかりました。
地図を持って場所を尋ねられたのです。
私はバス後方まで移動し、ちょっとした説明を済ませ前方のドライバーの後ろの座席に戻った時・・・・・
唖然としました。
なんと進行方向はピサとは逆のローマ方向に逆走しているではありませんか。
一端高速道路の反対車線に入ってしまえば簡単には戻ることができません。

私はドライバーさんに、
「どうしてローマ方向に反対に走ってるの!逆でしょ、逆!!」
イタリア語での会話なのでお客様にはわからないはず。
「早く方向を変えないと!!次はどこでUターンできるかしら」
私はお客様に悟られないよう、何度もドライバーさんに促しました。
でも、やっぱりその答えは・・
「ノン・プロブレ〜ム」とほほ・・・・(T.T)涙!
結構スケジュールが満載だったその日、ピサ到着は1時間も遅れてしまい、
いくら土地感の無いお客様でも、わからないわけはありません。

私は、
「申し訳ないです。ちょっと道を間違ってしまったようで・・・」
と謝るほかありませんでした。

イタリア人のドライバーさん、お願いだから知らない道はお勉強してきて下さいね!


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